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上映会で上映されたのは、「人造人間ホーンファミリー主題歌」「ずっとさがしてる」「パペトピアの歌」「イワンのおにく」「フムペとカムペのおはなし」の5本。
「イワンのおにく」は7月に札幌で上映されたばかりの新作。

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上映がはじまると、思わず一緒に(口パクで)歌ってしまう。観ていてリズムにのるだけでなく、一緒に歌いたくなるのはきっと7月のベッシーホールでアルフォンヌのライブを観たせいもある。
なぜか「フムペとカムペはかあいそう〜♪」と聴くと、札幌のライブのときの影山さんを思い出してしまった。…東京のときの白塗りではなくて(笑)
一緒に歌うと(口パクでも)わくわく感が増しちゃうなー。



新作「イワンのおにく」。
喫茶店のマスターに、今まで食べたものの中で1番おいしかったものをたずねると、なんだかちょっと不思議な答えが返ってくる。
えーっ、気になるなぁなんて話していたら、思わず夢にみてしまう。
森の中で出会った、まるでたぬきみたいな体をしているかわいいイワン。…イワン、おいしいの?じゅるり。
男が目覚めて、一服しようとするとタバコが切れている。仕方ないので買い物に出かけると、そこには夢にみた風景が…。

♪のーみそ ドミソ ストローでチュッチュッ
 おいしいにおい イワンのおにく♪

何度も繰り返される歌に甘く痺れてくる。
その歌に踊らされるように、夢の中でパジャマのまま階段をのぼり、森を歩く男(演じているのは小磯さん)の後ろ姿がふわふわとして、まるで蝶々が飛んでいるみたいで可笑しい。
思わず笑ってしまう。

目覚めてタバコを買いに出かけた男が、夢にみた階段をみつけてハッとしていると、またあの甘く痺れるような歌が…。
森を行くと、ストローの刺さったガイコツがごろごろ…。とても恐ろしいはずなのに、なぜか思わず笑ってしまう。

最後まで、思わず笑ってしまうのだ。
恐ろしいはずが可笑しいなんて、おかしい。
あの歌に甘く痺れてしまっているからなのか。

…そういえば、私も夢の中でみた建物が実際に札幌にあったことを思い出した。
夢の中でみたことある!って、胸がざわざわした。あのとき、イワンに会っていなくてよかったなぁ(笑)

「フムペとカムペのおはなし」は以前制作された「フムペとカムペ」という作品を、今年さらに改編したもの。
東京の上映会で観たとき、ナレーションの視点がハッキリしたことで、お話がよりすっきりまとめられた気がしていた。より純粋に、よりかなしく…。

あらためて観て、ダンスこそないけれどミュージカルみたいだなーと。
ナレーションを語る者が、知ることができなかった登場人物の気持ちを歌に置き換えていることは、東京で観たときにも感じていたけれど、その歌がナレーションとともに物語をすすめていくのが、ミュージカルみたいだなと感じたのでした。

かなしいお話。
純粋であることは、ときに大きなかなしみを生むことがあるね。

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京都では、東京の上映会のプログラムにあった「いちばんのり」(去年の京都の展示会のときにも上映されていました)や「夜のあしおと」「ふとどきな果実」がなくなって、最新作の「イワンのおにく」が加わったことによって、ReguRegu作品の中でも「歌」の印象が強い作品が集まっていました。

これまでのReguReguの作品でも、音楽はとても重要で。静かでほの暗く、美しい音楽は、エリック・サティの「グノシエンヌ1」の纏う雰囲気に似てる。
ほかにも、かわいらしい曲や、仔犬が跳ねるような曲もあったけど、それが「歌」になると、一緒に歌えてしまうせいか、一緒に楽しくなったり、悲しくなったり…。

なんというのかな…作品への引き込まれ方がちょっと違う。1歩ひいて物語を外から眺めていたものが、登場人物の気持ちになってみている、ような。

「言葉」がある分、やはり「歌」はわかりやすいのだなと思う気持ちと、その反面「わかった気持ち」にもなりやすい怖さもあるなぁと思いました。
わかりやすそうな顔をして、気が付かぬうちにジワーっと心に広がるシミ、みたいなものもいいけどね(笑)
ある意味、「イワンのおにく」の歌も、神経毒みたいなものだと思うの。うふふ。

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7月のベッシーのライブはまるで夢のようだったけど、私の思い描いていた夢とは少し違った。
ずーっと、ReguReguに怒髪天のMVを手がけてほしいと思っているけど、アルフォンヌが怒髪天と共演するなんて思ったことなかったから。

昨日、作品を観ながら、そういえばアルフォンヌはReguReguのサウンドトラックを再現するために復活したと読んだけど、歌でなかったら復活していなかったのだろうかと思った。
今のアルフォンヌはReguReguの活動ありきなんだと思うけど、それで怒髪天と共演することになってしまったのは、なんだかおもしろいな。

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上映後の小磯さんのあいさつで、ReguReguがつくり続けることになったいきさつを話してくれました。
軽い気持ちで「アニメーションを作ってるんだよね」とブッチャーズの吉村さんに話したら、MVを作るよう依頼されてしまったこと。
それから10年、二人だけでつくり続けてきて、まさか怒髪天と共演することになるとは(笑)

当の本人の吉村さんはいなくなってしまったけど、たいしたひっかき傷を…いや、違った(笑)
キラキラをバラまいていったものだなぁと思いました。
こうして京都で作品を観ている私にも、そのキラキラは降りかかっているのだと思う、ほんとうにありがとう、吉村さん。

あ、残念なお話をしていました…。これまでReguReguの作品集を作るのに尽力されていた、ディスクユニオンの方がお仕事辞められたので、もう作品集は出ないと思います、って。
ちょっと!それは困りますよ!これからもどんどんReguReguの作品に触れていきたいのに困る〜!

たとえ発表の場がなくなっても、二人だけでつくり続けていくと思います、とも話していました。
それはとてもお二人らしい気もするし、うーん、でも、やっぱり困る!(笑)

…今回、京都ならとお誘いした人がいたのだけど、残念ながらお仕事の都合で来られないということだった。とても残念がってくださったので、またぜひ、京都で上映会が開催されるといいなぁと思います。


会場にいたフレディくんたち。

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フレディくん。見るたびに自信に満ちあふれていくのですよ(笑)
さすが東京、京都とそれぞれ2回以上旅したことはある。

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イワン。ちいさなイワンにはチェーンがぶら下がっていて、それを引くと手足がパタパタ。

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フムペとカムペ。
どこ見てるのかな、って。

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フレディくんが操っている、ちいさなフレディくんの薄さ!(笑)