待望の「怪奇」第4号が届きました。
飴屋さんの表紙絵の素晴らしさに、ほーっと息を吐く。

今日は曇り空で部屋も薄暗いので、雰囲気だしてどっぷり楽しむつもりで、お気に入りの薬瓶入りのアロマキャンドルを灯した。

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ReguReguの漫画が1番のお目当てだったので、その感想を。

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人の頭の中に「周波数」を発するところがあるんじゃないか?と思う。
前回の漫画を読んだときに感じた、「既視感」みたいなものが、また今回もあった。

「この世界、知ってる」。

私の頭の中にだけある世界の周波数は、ReguReguの世界の周波数と近いのかも。
けっきょく、好きになるものというのは、周波数が近いか似てるかしているのだろう。

そうそう、漫画の感想だった。

満月の夜、長い長いはしごをかけて、月の窓を磨き続ける男。
誰かに言われたからなのか、自分で思いついてはじめたのか、それが自分でもわからないのは、きっとそれほど重要ではないからだろう。

満月の月夜は。
月の光のせいで、明るい。それほど怖くはない。
暗いのに影ができる。どこか不安定。

ほどよい光と、ほどよい闇。
そしてほどよい不安定。居心地がよい。
まるで自分も満月の夜にいるみたいだ。読んでいて、居心地がいい。

異次元の扉が開くのは、この世界とその世界の周波数が重なって、境界線が曖昧になったとき。
はしごをかけ続けた人と、それを見つめ続けた人の周波数が重なるとき。

嗚呼。
とろけるような気持ちで読み終える。

…なんと絶望的なできごとかって?
いやいや、そんな。だって、彼女、微笑んでるじゃないか。
ずっとこのときを楽しみにしていたんだ。
満月の夜のたび、その瞬間を思って、きっとわくわくしていたに違いない。
だから、絶望的なことではないのだよ。
と、思う。

ただ「怪奇」なできごと。

そしてそれを、どこからか、じっと眺めている私。

なんて「怪奇」な世界。